悪臭防止法
典型7公害の一つに悪臭があります。この悪臭の規制について定められた法律が悪臭防止法です。
悪臭防止法は、事業活動に伴って発生する悪臭に対して必要な規制を定め、
悪臭防止対策を推進させることで、生活環境を保全することを目的としています。
悪臭防止法では、いずれかの方法で規制をしています。
① 悪臭の原因となる特定の物質(特定悪臭物質)の
排出濃度による規制
※悪臭の原因が主に特定悪臭物質のみに起因する『におい』については非常に有効。
② 人の嗅覚に感知される悪臭の程度に関する値である
『臭気指数』による規制
※多種多様の複合的な悪臭についても有効
特定悪臭物質(22物質)
硫黄化合物(硫化水素・メチルメルカプタン・硫化メチル・二硫化メチル)
窒素化合物(アンモニア・トリメチルアミン)
アルデヒド類(アセトアルデヒド・プロピオンアルデヒド・ノルマルブチルアルデヒド・イソブチルアルデヒド・
ノルマルバレルアルデヒド・イソバレルアルデヒド)
炭化水素(イソブタノール・酢酸エチル・メチルイソブチルケトン・トルエン・スチレン・キシレン)
低級脂肪酸類(プロピオン酸・ノルマル酪酸・ノルマル吉草酸・イソ吉草酸)
臭気指数
国が認定した臭気判定士が三点比較式臭袋法または、三点比較式フラスコ法によって行う官能試験法(人間の嗅覚によって判定する方法)で、対象臭気の『におい』を人が感じなくなるまで希釈したときの希釈倍率(臭気濃度)を測定し、その希釈倍率を対数表示した値×10倍した値。
人の感覚は『におい』の濃度と正比例ではなく対数で表されるので、 より直感的に数値と人の感覚との関係を理解し易くした値です。
下図は、身近な『におい』の臭気指数の目安です。